能登半島地震被災地での災害支援ナースとしての活動

能登半島地震被災地での災害支援ナースとしての活動

 災害支援ナースを御存知ですか?阪神・淡路大震災の際に看護ボランティアとして誕生しました。その責務は、人々の生命と暮らしを守るための支援活動で、主な業務は、避難者の日常生活援助・健康管理・内服管理・診察介助などです。多くの人が生活する避難所内では感染症が蔓延する恐れがあるため感染症対策を念頭におき隔離スペースの新設、パーテーションの設置、環境整備、感染兆候のある方を巡回診療につなぐことも重要な業務になります。派遣期間は一チーム3泊4日と短期間ですが活動が継続されるよう情報の伝達・共有が成されています。

 国保中央病院では2名の看護師が登録しています。今回、看護協会からの派遣要請にこたえ、能登半島地震の被災地、輪島市鳳至小学校と金沢市いしかわ総合スポーツセンターへ赴き、多職種からなる医療チームの一員として活動しました。

 輪島市の避難所では、断水が続いていたため飲料水は持参、就寝時は寝袋、余震が断続的に発生するという状況の中での活動となりました。約100人の方が畳の上に布団を敷いた状態で避難生活を送られていました。避難者の中には「お互いの顔が見える状況が良い」という思いを持つ方もあり、プライバシーを保護するパーテーションの設置も思うように進んでいない状況でした。

 いしかわ総合スポーツセンターでは、ライフラインは確保され、約200人の方が1~2人用のコンテナ型防災テントに分かれ避難されていました。避難所での生活は心身ともにストレスフルな状態となり、長期化により災害関連死を引き起こす恐れもあるため医療者の継続した支援が必要であると強く感じました。

 今回の活動で様々な人とのつながりを通して被災者支援の一端を経験することができました。この経験は、地域の災害支援にも役立つ貴重な経験になったと感じています。

 

                             災害支援ナース 藤原千明、生藤美也子

 

輪島市鳳至小学校避難所

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石川スポーツセンター

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